どうなる?健康保険証と常勤性

 こんにちは。行政書士の渡辺です。
 昨日土曜日の山口県内はひどい荒れ模様の天気でしたが、今日は一転、宇部は暑いくらいの快晴です。
 当事務所は大きな被害もなく、玄関の片づけをしながら胸を撫で下ろしています。
 急な天気の変化は怖いですね。普段から備えを心がけようと思いました。

 急な変化といえば。

 健康保険被保険者証(保険証)を廃止してマイナカードと一体化する、というニュースが世間をにぎわせています。先日6月23日の日経には、一体化する猶予期限を2025年秋まで先送りするような記事がありましたが、さて、どうなるんでしょう?
 いずれにしても、保険証が廃止される方向で進んでいくのでしょうね。

常勤性

 私たち建設業許可の手続を取り扱っている者にとって気になるのは、常勤性の確認書類です。
 さて。「常勤性」とは?

 建設業許可の要件である「経営業務管理責任者(経営業務管理責任体制における役員等)=経管」「専任技術者=専技」は「常勤」でなければなりません。
 国土交通省のガイドラインにある「常勤」の定義を見ると、「原則として本社、本店等において休日その他勤務を要しない日を除き一定の計画のもとに毎日所定の時間中、その職務に従事(テレワークを行う場合を含む。)」すること、とあります。
 つまり、就業規則などで定められた日・時間に、ちゃんと出勤して働いていること(最近、条件付きでテレワークも認めれるようになりました)、ということになります。

 非常勤の取締役や職員は、経管や専技になれません。
 よく「個人事業をやってる友達が国家資格を持ってるんだけど、専技になれますか?」とご相談を受けますが、個人事業をされている方をそのまま専技にすることはできません。職員や役員になっていただく等、その企業で常勤で勤務していただかないとダメです。

常勤性の確認方法

 建設業許可を申請する際、この常勤性を確認できる資料の提出が求められます。
 協会けんぽなどの保険証の写しを提出すると、その事業所名称欄に書いてある会社の名前を見て「あぁ、この会社に常勤なんですね」と認めてもらえます。

 国民健康保険や中建国保(中央建設国民健康保険組合)に加入している方についてはまた別の確認書類を提出しますが、一番ポピュラーな確認資料は保険証です。

マイナカードになったらどうなる?

 ここで気になるのは「マイナカードには勤務先の記載がない」ことです。今のマイナカードでは常勤性(勤務先)を確認しようがありません。
 一応、現在でも健康保険・厚生年金保険の標準報酬決定通知書や雇用保険の資格取得確認通知書でも常勤性は確認してもらえるので、こういった書類が確認資料の主流になるのかもしれませんが、今まで保険証で慣れているので、今後どうなるか気になります。

 世の中便利になるのは賛成ですが、制度がコロコロ変わるとフォローも大変です。
 そういった変化をお客様に代わってフォローするのも私たちの大切な仕事。これからも制度改正の情報をしっかりチェックしていきます。