行政書士試験の合格発表と建設キャリアアップシステム(CCUS)

 こんにちは!行政書士の渡辺です。
 先日1月31日、行政書士試験の合格発表がありました。合格された方、本当におめでとうございます。

 今回の試験は、受験者数46,991人に対し合格者数6,571人。合格率は13.98%でした。
 ちなみに、最年少合格者は13歳、最年長合格者は81歳でした。どちらもスゴイですね。特に大先輩の合格を見ると、自分ももっと挑戦しなければ!と身の引き締まる思いです。

CCUSのレベル判定

 話は変わって。
 今年に入ってからも昨年から引き続き、建設業許可や経営事項審査(経審)など、建設分野に関するご相談・ご依頼が多いです。
 建設キャリアアップシステム(CCUS)関係では「10数件まとめて登録を」といったご依頼も引き続きありますが、新規登録のご相談は以前と比べてかなり落ち着いてきています。登録は結構浸透してきたと感じます。

 他方、1月22日付建設工業新聞にこのような記事がありました。

 建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価(レベル判定)制度の浸透が急がれる中、能力評価に有効な就業履歴を蓄積する適正な運用が多くの現場で行われていない可能性が持ち上がっている。

2024年1月22日 建設工業新聞

 CCUSの新規登録はある程度進んでいる一方、レベル判定(レベルアップ)は全国的にも進んでいない様です。
 記事によれば、就業履歴を蓄積する運用が行われていないのがその一因では、ということです。就業履歴を蓄積するには各現場にカードリーダを設置する等しなければならないんですが、そのような現場がまだまだ少ない、ということです。

 レベル判定には、その職種やレベルに応じた就業日数や職長・班長経験が必要となりますが、これらの経験は(経過措置を除いて)原則としてCCUSカードに蓄積された就業履歴が参照されます。
 カードリーダーなどの設置が進まないと就業履歴が蓄積されず、結果、レベル判定も進まない、ということになります。

就業履歴蓄積への新しい取り組み

 現場にカードリーダー等を設置すると経審の加点事由になるので、お客様にこのことを説明するのですが、「いやいや、全ての現場にカードリーダーを設置するなんて無理だよ」というお返事が殆どです。確かに。

 民間でも、もっと就業履歴蓄積の運用がラクになる取り組みを進めていますが、そんな中、「iPhoneをカードリーダー化する」というシステムが現れました。
iPhoneをカードリーーとして使用できるようになりました

 アプリをインストールしたiPhoneにCCUSカードをタッチするだけで就業履歴が蓄積されるシステムみたいです。これはラクそうですね!
 先月末から供用開始とのことなので、実際の運用はこれからですが、今後の展開が楽しみです。


 私たちの事務所でレベル判定をお手伝いした事例はまだ数件ですが、これからどんどん事例が増えたら嬉しいです。
 現場の運用が進んで、経審の加点になるケースが増えれば、事業者の方にとっても技能者の方にとってもWin-Winですね。

 行政書士試験の合格発表の時期になると、自分が合格した頃を思い出します。今年も初心を忘れず、しっかり情報をキャッチアップして建設分野の支援を頑張ります!