県証紙とJCIP

 こんにちは!!先日、山口県の建設工事の入札参加資格審査(指名願い)申請の要綱が発表されました。他の市町の指名願い要綱もどんどん発表されてきている中、「行政書士が最も忙しい時期」とも言われている表年(指名願いのシーズン)がとうとう到来したなぁと感じている渡辺です。
 今期の指名願い申請のご依頼は過去一番に多くなりそうなので、気合を入れてしっかり準備を進めているところです。

 そんな中、気になるニュースを発見しました。
収入証紙を廃止へ 一部はオンライン納付可能に 山口県素案を示す

 まだ素案段階ですが、山口県は令和8年9月末をもって県収入証紙(県証紙)を廃止する予定だそうです。2025年4月から、許可申請など一部の申請では手数料のオンライン納付がはじまるとのこと。
 県証紙の廃止は各都道府県で進んでいますが、山口県は遅れていた印象です。やっと始まるというオンライン納付、かなり期待ですね。

 来春から始まるオンライン納付に対応する許可の中に、建設業許可も含まれる予定とのことです。これで、建設業関係の申請手続に変化が起きるんじゃないか…と期待しています。
 というのも、山口県ではJCIP(建設業許可・経営事項審査電子申請システム)がそれほど普及していないのではと思うのですが(僕の肌感ですが)、このオンライン納付を皮切りに普及が進むのではと思っています。

JCIPと県証紙

 JCIPとは、建設業許可申請や経営事項審査申請(経審)などの建設業関係の申請手続がオンラインでできるシステムです。令和5年1月から運用が開始された、まだ歴史の浅いシステムです。
建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP:Japan Construction Industry electronic application Portal)

 これまでの建設業許可や経審などの申請は、紙で作成した申請書を提出するという手続でした。
 JCIPの運用が始まってすぐ、僕も「これからはオンラインで申請できる!!」「窓口に出向かなくてもいい!!」と期待してオンライン申請してみたんですが…

 JCIPに申請情報は入力できるものの、山口県知事許可の建設業許可申請や経審申請では、申請手数料は県証紙の現物を窓口へ提出するなり郵送するなりしなければならないので、結局、これまでの紙申請と手続自体はあまり変わりませんでした。オンラインの申請と紙の提出の二重の手間がかかるので、逆に面倒に感じるくらいでした。
 決算変更届はかろうじてオンラインで完結するのですが、なんだかスッキリしません。

 この県証紙がなくなり、手数料のオンライン納付ができるようになれば、JCIPだけで完全にオンライン申請ができるようになるのではと思っています。
 やっとか、って感じですね😅

JCIPの課題

 とは言っても、JCIPにはまだ課題があります。
 JCIPを利用するには、申請者がGビズIDを持っていることが必要なんですが(行政書士に依頼する場合も必要です)、まだ持っていない方も多いので、JCIPに完全移行するにはまだまだ時間がかかりそうです。

 あと、これは個人的な意見なんですが、JCIPの申請書類って見た目が格好悪いんです💦これまで自分が作ってきた書類と違ってなーんかバランスが悪いというか。
 最近見てないんで改善されているかも知れませんが、もうちょっと綺麗になって欲しいです。


 ともあれ、オンライン化に大きく前進しそうな県証紙廃止・オンライン納付。建設業関係以外の申請業務も効率化しそうな予感なので、来春のスタートに期待しています!!