七草粥と建設キャリアアップシステム

 皆さまこんにちは。行政書士の篠原奈保美です。
 今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 年明け早々新規のご相談が相次ぎバタバタしていたら,気づけばもう10日となっていました!
 お正月ムードはどこへやら…七草粥を食べることもすっかり忘れていました。

 最近は建設業許可関係のご相談が多いのですが,その中でも特に多いのは建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録です。一括で複数の技能者登録のご相談もあれば,一人親方の登録のご相談も少なくありません。

 そんな中,先日「一人親方も事業者登録は必要なんでしょうか」というご質問がありました。
 このご質問,お気持ちはよく分かります。「自分は個人事業主で,技能者は自分一人。事業者も技能者も自分なのに,事業者と技能者の両方の登録が必要なのか?」ということですね。

一人親方の建設キャリアアップシステム

 結論から言いますと,一人親方の方も原則として事業者登録と技能者登録の両方が必要です。
 CCUSサイトにも「請負契約を結んで施工体制に事業者として登録される立場であれば,事業者登録をして頂く必要があります。」とあります。
 同じお一人ですが,「事業者としての立場」と「技能者としての立場」は別,という考え方ですね。

 ただ,一人親方であっても事業者・技能者の両方の登録が必要なんですが,一人親方の方は特別に事業者登録料が無料となっています。
「自分一人なのに…」という違和感に対してバランスを取った格好でしょうか。

 CCUSの登録には必要な書類がたくさんあり,しかも申請の際はデータ化する必要があります。
 この添付書類,不鮮明であったりマスキングの間違いがあったりすると「この書類ではNGですよ」と補正の指示が来ます。データ化だけでも結構な手間暇がかかる場合がありますが,補正指示があると輪をかけて時間がかかります。

 今回のご相談者は元請業者から「CCUS登録するように」と言われたとのこと。とても急いでおられました。
 こちらも急いで対応し,事業者・技能者両方の登録と,両者の紐づけを完了しました。
 先日「建設キヤリアアップカードが無事届いたよ」とご連絡いただき,ひと安心です。

 ところで,「七草粥」とは1月7日の人日(じんじつ)の節句に食べる行事食のことをいいます。その日の朝に七草粥を食べ,邪気を払い,一年の無病息災を願います。

 建設業は危険が隣り合わせのお仕事です。
 私たちも,建設業に携わる皆さんがこの一年も事故がないことを祈りつつ,今年も精いっぱいお手伝いいたします。