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事例

契約書・約款のチェック,関連法令の確認,裁判例の調査,射程の検討,法令改正,定型約款

 顧問契約を頂戴した,学習塾を経営するCさんよりご相談がありました。

 塾生との入塾契約書を改訂しようと思っている。約款に「入塾後中途解約した場合でも授業料は返還しない」という特約(不返還特約)を設けた場合,どんな問題があるか。

1.法令の調査

(1) 関係法令
 当事者が合意さえすれば,それが契約の内容となるのが民法の原則です。しかし,Cさんのお話を伺うと,本件の授業(役務の提供)は特定継続的役務提供(特定商取引法)にあたりそうですので,適用を受ける法令である特定商取引法(特定商取引に関する法律,特定商取引に関する法律施行規則),消費者契約法,景表法(不当景品類及び不当表示防止法)などの規制につき留意が必要となります。

(2) 具体的検討
 本件の場合,「解約の時期や解約理由を問わず,授業料は一切返還しない」という不返還特約を設けることは,学習塾の平均的損害を超える部分をも徴収しようとするものなので,関係法令に抵触する蓋然性が高いと判断します。

2.裁判例の調査

(1) 類似案件の裁判例の調査
 さらに,過去の裁判例に類似した案件がないか調査します。
 調べたところ,大学に合格し入学手続をした学生が結局入学しなかったことから,入学金と授業料の返還を大学側に求めた事案(最高裁判所平成18年11月27日判決)がありましたので,この事案を元にCさんの相談内容を検討します。

(2) 裁判例の射程の検討
 判決文に現れる判旨は,個別具体的な事件に対する裁判所の判断です。ですので,裁判例がご相談のケースに影響を及ぼすか否かを考慮するには,裁判例とご相談内容の双方の事案に現れる具体的な事情を拾い出した上で,その裁判例の射程を検討する必要があります。
 なお,行政書士法人ONEは,法律事務所である弁護士法人大賀綜合法律事務所と合同事務所形態を採る行政書士法人であり,法律事務所出身者,法科大学院卒業生等,訓練した行政書士が判例調査や分析に当たります。

3.結果報告とアフターフォロー

(1) 調査結果の報告
 関係法令や判例を調査した結果,Cさんがお考えの不返還特約には問題があり,そのままの形で契約書・約款を作成するべきではない旨を報告します。
 法律の条文や裁判例で使われる文言は専門用語が多く,一般の方々にそのままお伝えしても理解されにくいものです。要点を纏め,平易に分かりやすく解説するとともに,注意事項や対策方法をお伝えします。
 また,契約書・約款の作成についても当事務所にてお受けすることも併せお伝えします。

(2) アフターフォロー
 2020年4月に施行される改正民法において,「定型約款」の規定が新設されます。
 お使いの契約書・約款が「定型約款」に該当するための要件や,該当した場合のメリットやデメリットをお伝えするとともに,民法改正を踏まえた今後の契約書作成につき適した方法をアドバイスします。