振興基金/就業履歴登録パソコン設置など不要に、カードリーダーに蓄積
建設キャリアアップシステム(CCUS)運営主体の建設業振興基金(振興基金、谷脇暁理事長)は、技能者の就業履歴をカードリーダーにいったん蓄積できる「ロギング機能」を取り入れる。既存の就業履歴登録アプリケーション「建レコ」を改良し対応する。従来の就業履歴登録はインターネット接続環境と建レコをインストールしたパソコン、CCUSカードを読み取るカードリーダーが必要。ロギング機能を使えば現場に常設するパソコンのスペース確保やインターネット接続環境が不要になる。
建設工業新聞 2023年7月28日
ロギング機能の活用はパソコンの常設が難しい現場を推奨。一戸建て住宅など小規模な現場や、日によって作業場所の変わるケースが多い舗装工事や軌道工事などを想定している。ネット接続環境が整備されていない山間部の現場にも有効と見る。就業履歴登録に必要な設備機器の設置が名刺サイズのカードリーダーを置くだけで済むようになり、現場でのパソコンの置き場を気にせずに済む。
現在、振興基金が認定している建レコに対応したカードリーダーの対象機器は4種類ある。建レコに取り入れるロギング機能は、最初に2割弱のシェアを占める「Dragon_BLE」で販売する。その後、シェア率で最大の5割程度に当たる「BNR01」でも販売する。
ロギング機能は当面、最新のファームウェアを搭載したDragon_BLEのWindows版で対応する。10月にはiOS版も販売開始する予定だ。BNR01はWindows版を12月、iOS版を2024年3月に販売開始を予定している。いずれも1機当たりの購入価格は約3万円。6月以前の購入者が対象になる最新のファームウェアを搭載していないDragon_BLEは、24年1月末まで無償で新ファームウェアへの変更に応じる。
Dragon_BLEで最大2000件、BNR01で同2730件程度の就業履歴をいったん蓄積できるようにする。30日以前にダウンロードした建レコはバージョンアップが必要になる。