全建・今井雅則会長/24年度地域懇談会・ブロック会議展望、実情に沿った声を届ける
全国建設業協会(全建)の今井雅則会長は18日に東京都内で会見し、10月8日にスタートする国土交通省との2024年度地域懇談会・ブロック会議の展望を語った。今井会長は「働く環境を整えないと地域から建設業がいなくなっていく」と危機感を示し、地域建設業の存続と発展に向けて地域の実情に沿った声を公共発注機関に届けていく姿勢を見せた。
建設工業新聞 2024年9月20日
今回はテーマを細かく設定せず、地域の特性に応じた議論を促す。これまでの意見交換などを通じて、発注者側は建設業の働き方改革の実現などに向けたさまざまな施策を展開している。今井会長はこうした成果を評価しつつ、「自治体など地方の発注機関には、こちらの要望に応じた施策が出ていないところもある。そこの整理が今回の課題だ」と指摘した。
会合では建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録状況や運用実態などについて会員に実施したアンケート結果を示し、活用促進に向けた方策も探っていく。「運用開始当初はシステムを受け入れてもらうことが課題だったが、今はいかに有効に使っていくかが重要だ。活用促進の取り組みをさらに進めていきたい」とした。
地域建設業について「命を守り、経済を回す役割があり、地域に絶対に必要な産業」と強調。「安定的に経営でき、従事する人が働ける環境を整えないと建設業に入職する人は減っていく」とも訴え、「今のうちにその危機感を発信しなくてはいけない。それを発信できる場が地域懇談会とブロック会議だ」との見方を示した。