全建総連/2030年に向けた未来ビジョンを公表、建設業の入職・定着促進など重点
全建総連は建設業への入職・定着促進や建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及といった重要な取り組みをまとめた「全建総連未来ビジョン2030」を策定した。2030年に迎える全建総連結成70周年に向けて建設業が抱える課題と対応策を示し、厳しい状況の打開を目指す。ビジョンは23~25日に横浜市西区のパシフィコ横浜で開催した第65回定期大会で発表した。
建設工業新聞 2024年10月28日
ビジョンは▽建設技能者の処遇改善の実現、魅力ある労働環境に向けた基盤整備▽建設業への入職・定着促進、担い手確保・育成の積極的展開▽CCUSの普及促進に向けた環境整備▽建設国保組合の育成・強化▽組合の魅力向上と組織拡大の好循環の実現-の五つを重点事項に掲げた。
技能者の処遇改善では適正な賃金水準の確保に向けた取り組みを加速させる。具体的な数値目標を設定し全国一律での賃金・単価引き上げ要求運動の展開や、CCUSの能力評価を中心とする職種別部会などの開催・設置などに取り組む。
人材の確保や定着では、より幼年期から建設業の魅力に関する情報発信が重要とし、小学校、中学校、高校といった各ステージに応じたものづくりの楽しさや魅力を体験できるキャリア教育を展開する。
入職後の育成では、技能者育成の中核を担う認定職業訓練校の安定運営を支援する。具体的には組合員事業所への生徒募集の呼び掛けや、訓練生受け入れ事業所の拡大、国や都道府県に対する認定職業訓練助成事業費補助金の引き上げ要求などに取り組むとした。