資格証もスマホの中へ?国家資格等のデジタル化

 こんにちは。行政書士の篠原です。
 突然ですが、皆さんは、何かの許可証や修了証をお持ちですか?
 運転免許証のようなカード型のもの、講習を受けた際に交付される修了証、紙で発行された資格証明書など、資格を証明する方法には様々なものがあります。

 特に建設業界では、資格や講習修了証が重要になる場面が少なくありません。
 施工管理技士などの国家資格はもちろん、技能講習や特別教育の修了証など、「この人は必要な資格や講習を受けています」ということを証明する書類が数多く存在します。
 そのため、資格を持つ本人にとってはもちろん、会社にとっても、これらの資格情報を適切に管理することが重要になります。

行政書士証票もデジタル化?

 そんな「資格証明」の世界でも、少しずつデジタル化の波が進んでいます。

 実は、行政書士にも「身分証」のようなものがあります。その名も「行政書士証票」…たぶん、一般の方にはほとんど知られていないと思います(笑)。
 簡単に言えば、「私は行政書士です」と証明するための資格者証です。プラスチック製のカードになっていて、私自身も普段は財布の中に入れて持ち歩いています。
 そんな行政書士証票ですが、最近デジタル化できるようになりました。スマートフォンなどから資格情報を確認・表示できるようにする仕組みで、プラスチックの証票を持ち歩かなくても行政書士資格を証明できるようになります。
 時代は変わりましたね。

 正直に言うと、行政書士証票はそれほど大きなものではありませんし、「持ち歩くのが大変」と思ったことはありません。それでも、普段から「デジタル化」や「オンライン申請」に関わる仕事をしている以上、実際に使ってみないことには始まりません。
 何事も経験です。
 そこで先日、自分自身の「行政書士証票のデジタル化」に挑戦してみました。

まずは自分で使ってみる

 手続は専用サイトから行います。
 顔写真を用意してアップロードし、行政書士の登録番号など必要な情報を入力して申請。あとは審査・登録を待つだけです。

 こうした手続を実際に自分でやってみると、「制度として知っている」のと「実際に利用する」のは、やはり違うなと感じます。
 例えば、
「どんな情報を入力するのか」
「どんな画面で手続を進めるのか」
「どのような流れで本人確認が行われるのか」
「申請してから実際に使えるようになるまで、どのくらいかかるのか」
 こういったことは、実際に触ってみないと分からない部分があります。
 私たち行政書士も、オンライン申請や電子申請を利用する機会が増えています。だからこそ、新しい制度や仕組みが登場したときには、できるだけ自分自身で触ってみることが大切だと思っています。

建設業界でも進む「資格情報のデジタル化」

 デジタル化が進んでいる資格等の対象は、行政書士のような国家資格だけではありません。
 例えば、技能講習修了証は69種類、労働安全衛生法による免許は20種類が対象となっています。建設業に関係する資格や修了証についても、思っていた以上にデジタル化が進んでいるようです。

 建設業に携わる方にとって、資格者証や修了証の管理はなかなか大変です。
 施工管理技士などの国家資格だけでなく、技能講習や特別教育など、現場で必要になる資格や修了証は数多くあります。お持ちの資格が10、20という建設業者の方も珍しくなく、資格証を何枚も持ち歩くことは建設業界ではごく当たり前のことなのかもしれません。

「あの資格証はどこに保管しているだろう?」
「現場に行くのに修了証を持っていく必要がある」
「資格証のコピーを会社に提出しなければならない」
 そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
 もちろん、すぐに紙の証明書やプラスチックカードが完全になくなるわけではないでしょう。しばらくは物理的媒体とデジタルが併存する期間が続くと思います。しかし、資格情報をデジタルで確認し、必要な場面で活用する流れが進めば、こうした資格管理のあり方も少しずつ変わっていくのかもしれません。

 建設業界では、資格情報をデジタルで管理・活用する仕組みとしてCCUS(建設キャリアアップシステム)の普及が進んでいます。
 CCUSでは、技能者の就業履歴や保有資格などの情報を登録・管理する仕組みが整備されていますが、マイナンバーカードとの連携も進んでいます。
 私たちも、CCUSの登録や資格情報の確認をお手伝いする機会がありますが、こうした動きを見ていると、「資格情報を紙やカードで個別に管理する時代」から、「必要な情報をデジタルでつなげて活用する時代」へ少しずつ変わっていることを感じます。

 数年後には、
「昔は資格証を何枚もポケットに入れて持ち歩いていたんだよ」
なんて話になるかもしれませんね。


 デジタル化が進むと、新しい仕組みが次々に登場します。
 便利になる一方で、
「登録方法が分からない」
「スマートフォンの操作が苦手」
「今までの方法の方が安心」
と感じる方も少なくないと思います。

 実際、新しい仕組みというのは慣れるまでが一番大変です。だからこそ、私自身も「制度を知っているだけ」で終わらせず、できるだけ自分で実際に使ってみたいと思っています。
 今回申請した「行政書士デジタル資格者証」が無事に登録されたら、また一つ、資格証明のデジタル化を実感できそうです。そして、こうした小さな変化を実際に体験することが、今後お客様から「これってどう変わるんですか?」と聞かれたときに、少しでも分かりやすく説明できることにつながるのかもしれません。

 さて、私のスマートフォンの中に行政書士資格者証が入る日は、いつになるでしょうか。
 無事に登録されたら、またご報告したいと思います。