経審改正!! 7月から何が変わるのか?

 こんにちは!先日の大雪から打って変わって、今日は暖かい宇部。祝日で電話の鳴らない静かな事務所でコーヒーを飲みながら、建設業者へのサポート案を考えている渡辺です!

 というのも、先日2月6日に国土交通省が改正告示を公布し、経営事項審査の評価項目・配点が見直されることになりました。とうとう改正本番ですね。
 内容は概ねこれまでに公表されていた案の通りなのですが、今回はその趣旨と、特に注目される新しい加点制度について分かりやすく解説します。

経審改正の背景と全体像

 経営事項審査(経審)は、建設業者の「経営規模・経営状況・技術力・社会性」を点数化し、公共工事の入札などで用いられる総合評定値(P点)を算出する制度です。完成工事高・自己資本額・技術職員数・社会性等といった複数の項目で客観的に審査する制度です。

 今回の改正は、建設業界が直面している担い手不足や賃金・労務条件の改善といった業界課題を背景に、技術者・技能者の処遇改善への取り組みを高く評価する方向へ舵を切ったものです。具体的には「技能者を大切にする企業の取組」を評価する項目の新設や、従来の評価項目の見直しが行われます。
 今回の経審の改正は今年7月から施行される予定です。

注目の新評価項目「自主宣言」制度

 今回の改正経審の最大の目玉は、令和7年(2025年)12月に創設された「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」を評価項目として加点対象にする点です。
 この自主宣言制度は、建設企業が「技能者の処遇改善や適正な労務管理に取り組む」という方針を自ら掲げ、国土交通省の専用ポータルサイトで宣言する仕組みです。
経審の新加点制度「建設技能者を大切にする企業の自主宣言」

宣言内容には、

  • 労務費の確保と内訳明示
  • CCUSの活用
  • 宣言企業との取引優先
  • 賃金の適正支払い

などが含まれます。

 そして、審査基準日以前にこの自主宣言を行いポータルサイトに掲載されている企業は、経審の「その他審査項目(W点)」において「5点の加点」を受けられることになります。
 「5点の加点」と聞くと小さくも見えますが、W点の上昇は全ての受審業種に加点されるようになるので、影響は決して小さくはないと感じています。そもそも総合評定値(P点)は小さな点数の積上げなので、P点の大きい企業は「取れる点は全て取る」という姿勢が強く、W点は満点を取るぞという意気込みを感じる企業も少なくありません。

その他の改正ポイント

 「建設機械の保有状況」も加点対象となる機種が拡大されます。
 従来は対象機種9種でしたが、これに「不整地運搬車」と「アスファルトフィニッシャー」が追加されます。令和6年の能登半島地震において活用実績が確認されたこの2種を追加することで災害対応力の評価が見直される、という流れです。

何をすべきか?~実務的な対応~

 経審で加点を得るために、早めに自主宣言の申請を行い、ポータルサイトでの宣言掲載を実現することが極めて重要です。
 この際のポイントは「雇用する全ての技能者について、建設キャリアアップシステム(CCUS)詳細型の技能者登録を行う」こと。詳細型の登録は結構面倒なので、早めの準備をお勧めします。

 また、保有機械が加点対象になるよう、機種の確認や保有状況の証明書類の準備も進めておきましょう。
 私たちが経審の支援をさせていただく中で、まだ令和5年改正(ダンプの追加など)に未対応の建設業者も多くみられます。今回の改正を機会に、保有する建設機械・車両等を総点検されることをお勧めします。

まとめ

 今回の経審改正は、単なる評価項目の改修ではなく、「建設技能者の処遇改善」「適正な労務費の確保」「CCUS活用の推進」といった建設業の持続可能性・信頼性を評価するための大きな制度転換点です。

 これまで以上に「技能者を大切にする企業」が公共工事の受注競争力を高められるよう設計されており、単なる点数稼ぎではなく、現場と経営の両面で建設業者が真に取組むべき姿勢が求められる改正と言えるでしょう。


 CCUS詳細型登録も含め、経審の申請支援をこれからも強化していきたいと思います。本気の冬にも負けないONE、これからも本気で頑張ります!!