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先般,雑学サイトで紹介されていた「二重否定理論」の記事が興味深かったです。
二重否定理論とは「あるものを抑制していた原因を,別のものによって抑制する」という考え方とのこと。
例として,ミシガン州某島のモミの木の成長が挙げられていました。
島にオオカミが導入されたところ,モミの木が生い茂った。原因を単純に考えれば,オオカミの糞などが栄養源になったと思われるところですが,実は,オオカミがモミの木を大量に消費するヘラジカを狩っていたのがその理由でした。モミの木の成長はオオカミによってもたらされたものですが,オオカミはモミの木に近寄ってさえいません。
作用を生み出す行為には,加えるだけでなく,抑制するという観点も有効だ,という視座が面白い。バタフライ効果ではありませんが,僕たちの見えないところでいろんなことが繋がってるんですね。
さて。
建設業許可を取得すると,500万円以上の工事を請け負うことができるようになり,対外的信用力も向上するなどのメリットが大きいことから,多くの企業が取得し,または取得を検討されています。
しかし,許可申請には相当な量の書類の添付が必要で,自身で申請するのに数か月かかったという話も珍しくありません。さらに,許可取得後も決算変更届や経審・入札関係の申請業務など厄介な事務手続が毎年続きますし,5年ごとの許可更新手続も必要となります。各工事履歴の適法性チェックやライセンス管理など,恒常的な管理業務もなかなかに面倒です。
社長さんとしては経営や営業に力を入れたいが,現場が忙しくてそれどころではない。デスクワークを事務方にお願いして時間を捻出しようにも,人手不足の昨今,総務や経理も手一杯な上に許認可関連業務も大変で余裕がない。新しい事務員を増やそうにも馬鹿にならない教育コストや育成期間をどう埋めるか。既存従業員の時間外労働を増やす,休日出勤をする,などして稼働時間を増やそうにも,既にギリギリの状態で頑張っているので限界がある。そんなお悩みも伺っています。
二重否定理論的に考えるなら,稼働時間はそのままで,時間不足の原因となっている要因を抑制する,といった感じでしょうか。業務のアウトソーシングやコンサルティングによって社長さんの稼働時間を増やす,などです。
私たちの仕事である許認可申請業務やライセンス管理・工事内容管理業務は,売上や利益という「モミの木」の成長に直接関わるものではありません。しかし,社長さんや従業員の方々の手間と時間を奪うヘラジカを狩るオオカミ的な存在として,モミの木の成長に間接的に貢献します。
モミの木の成長に関わるメンバーの一員として,その成長を共に喜び合う。
そんな存在になれたら嬉しいなぁ,と思っている次第です。
適格請求書発行事業者登録番号 T7250005008445