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    国交省官庁営繕部/新公文書館・憲政記念館新築建築(東京都千代田区)WTO入札公告

     国土交通省官房官庁営繕部は29日、「新たな国立公文書館・憲政記念館新築(23)建築その他工事」の一般競争入札(WTO対象)を公告した。東京・永田町にある国会議事堂の前庭北側に、延べ約4・2万平方メートル規模の新たな国立公文書館と憲政記念館の合築施設を建設する。2021年に公表した実施設計時点の総工事費は約488・9億円(税込み)。
     技術提案評価型S型総合評価方式を適用し、賃上げを実施する企業には総合評価で加点する。建設キャリアアップシステム(CCUS)活用推奨モデル営繕工事の試行、BIM活用に関するEIR(発注者情報要件)、週休2日促進工事(発注者指定方式)の適用案件となっている。
     申請書と資料の提出は10月12日まで電子入札システムで受け付ける。入札書と入札保証金の納付などに関する書類の提出期限は12月20日。同22日に開札する。
     参加形態は単体または経常JV、2~3者で構成する特定JV。建築工事の経営事項評価点数は、単体と経常JV、JV代表者は1200点以上、JV構成員は1100点以上が条件。所定の施工実績も求める。
     工事場所は東京都千代田区永田町1の1の2(敷地面積1万6090平方メートル)。公文書館と憲政記念館の規模はSRC造地下4階地上3階建て塔屋1階延べ4万2384平方メートル。実施設計によると、専用スペースとして公文書館に延べ2万1872平方メートル、憲政記念館は延べ4920平方メートルを確保。地下に駐車場(6321平方メートル)を設ける。建物の建築と昇降機設備工事を行う。工作物や外構、造園の整備なども任せる。工期は28年3月17日まで。基本・実施設計は日建設計が担当した。
     建物の外観は両館の独自性を強調したデザインにする。公文書館は隣接する国会議事堂との調和を重視。議事堂と同じ色調の桜御影石を使用する。憲政記念館は近代を象徴する建築材として、金属(アルミニウム合金の鋳物)やガラスなどを基調とする。
     公文書館の大階段や展示ホールは伝統的な左官仕上げの壁とし、床や壁にはナラなどの木材を使用。憲政記念館は歴史的価値を尊重し、既存施設のロビー前の大理石、格子天井などを再配置・再利用する。

    建設工業新聞 2023年8月30日