振興基金、コムテックス/電話発信でCCUS履歴蓄積、安価プランの提供開始

建設キャリアアップシステム(CCUS)運営主体の建設業振興基金(振興基金、谷脇暁理事長)とコムテックス(富山県高岡市、竹脇正貴社長)は、電話発信で就業履歴の蓄積が可能な同社の入退場管理システム「キャリアリンク」を安価に利用できるキャンペーンの申し込みを16日から受け付ける。現場事務所がなかったり工期が短かったりする小規模現場などに適した履歴蓄積方法として活用を促す。
建設工業新聞 2023年10月16日
「キャリアリンクCCUSかんたんスタートキャンペーン」の名称で展開する。専用のウェブサイト(https://www.ctx.co.jp/careerlink/campaign)を開設。サイト内で必要事項を入力し申し込みが完了すれば、その日から運用を開始できる。申し込みは2026年3月末まで受け付ける。
キャンペーンではCCUS対応の機能に特化した簡易版を提供。通常版で必要な初期費用10万円(税抜き)と現場の履歴登録数に応じた月額出面課金が無料となり、電話番号の指定数ごとに1セット当たり年額1万5000円(同)を支払うだけで利用できる。最低必要なコストは年額で通常版の10分の1程度となる。
カードリーダーの運用が難しい現場での履歴蓄積に有効。点在する複数現場にも対応できる。CCUS本体で現場ごとに必要な施工体制登録を省略でき、事務負担の軽減につながる。個人事業主や一人親方、住宅関連の建設会社にも利便性をアピールする。キャンペーンの利用は最短で1年。それ以降に希望すれば、初期費用を支払わずに通常版へ移行できる。
国土交通省と振興基金は就業履歴を蓄積しやすい環境整備を急ピッチで進めている。就業履歴登録アプリ(建レコ)を段階的に改修し、7月には就業履歴をカードリーダーに一時蓄積する「ロギング機能」、8月には安価なカードリーダーの利用環境を整えた。米アップルの「iPhone」を用いた履歴蓄積手法の導入も予定している。