CCUS普及・検討体制を刷新/処遇改善推進協に改組/国交省/2021年度内に能力評価懇

国土交通省は,建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用を通じた技能者の処遇改善を推進するため,普及・検討体制を刷新する。社会保険の未加入対策に端を発し,担い手確保を業界全体で議論してきた建設業社会保険推進・処遇改善連絡協議会を「CCUS処遇改善推進協議会」に改組し,20日に初会合を開いた。今後はCCUSに基づく評価制度をテーマとする懇談会や地域の専門工事業を対象とした官民連絡協議会を立ち上げ,現場のニーズ・課題を全体の制度改善につなげられる仕組みを整えていく。 20日の第1回CCUS処遇改善推進協議会で同省の長橋和久不動産・建設経済局長は「CCUSを中心とした技能者の処遇改善とそれに取り組む企業を適正に評価すべく,民間発注者を含めた官民の推進体制として本日からスタートしたい」と改組の目的を説明した。
建設通信新聞 2021年12月21日
継続して協議会の会長に就いた蟹澤宏剛芝浦工大教授は,「他産業に対して建設業がアドバンテージを持って担い手を確保していく制度を積み上げていかなければならない。ようやくCCUSという基礎ができて,これから上に躯体を積み,内装,仕上げ,設備工事をしていく段階になった」とし,建設的な発言を参加団体に呼び掛けた。
CCUS処遇改善推進協議会には,民間の発注者団体や設計関連団体(16団体)が正式メンバーとして参加した。前身の建設業社会保険推進・処遇改善連絡協議会ではオブザーバーの位置付けだったが,民間発注者を含めた総合的な取り組み体制とした。
会合では,元請けによるカードリーダーの設置や施工体制登録に関係者が連携して取り組むことが必要であるとの認識の下,国交省が公共工事でのモデル工事の実施や経営事項審査での加点評価に向けた検討を進めることを説明した。民間発注者や元請団体に対しては,業者選定の際にCCUSや関連した評価制度を積極的に活用するよう要請した。
評価制度については,主要な専門工事業団体などが参加する懇談会を年内にも立ち上げ,年明けから具体的な議論を開始する。定期的な意見交換の場を設け,技能者の能力評価(レベル判定)制度や専門工事企業の施工能力の見える化評価制度の定着に向けた取り組みに生かす。
地方部への普及に関しては,地域の専門工事業団体との対話のチャンネルとして,新たに「都道府県CCUS官民連絡協議会」を設置する。主に各都道府県の建設産業団体連合会と連携して地域が抱える課題を収集し,施策に反映する。宮城,福島,栃木,長野,岡山,宮崎,鹿児島など年度内に10県程度で立ち上げる。

