MENU

    斉藤鉄夫国交相/建設4団体と賃上げ再確認、能力別賃金目安の検討表明

     斉藤鉄夫国土交通相と建設業主要4団体は7日に東京・霞が関の国交省内で意見交換会を開き、技能労働者の賃金水準を2022年に「おおむね3%」上昇させる目標に向け官民一体で取り組むことを再確認した。斉藤国交相は建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及に触れる中、公共事業労務費調査でレベル別の賃金実態を把握しやすくなっていると指摘。CCUSを活用した処遇改善の道筋を示す意味で「レベル別に賃金目安を示すなど労務費と能力評価の連携を検討する」と表明した。
     意見交換会には日本建設業連合会(日建連)と全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)、建設産業専門団体連合会(建専連)の4団体トップが参加。「おおむね3%」の賃金上昇は2月に開かれた前回の意見交換会で国交省と4団体が申し合わせていた。
     10月に実施する労務費調査が賃金上昇の成否を占う試金石となる。調査実施を目前に控える中、賃金上昇が公共工事設計労務単価の引き上げにつながり、さらなる賃金上昇に結び付くという好循環を維持する重要性を関係者全員で改めて共有。斉藤国交相が4団体関係者に対し、賃金下落の引き金となるダンピング受注を慎み、適切な請負金額での下請契約や技能者への適切な賃金の支払いに努めるよう要請した。
     技能者の能力に応じた適切な賃金を実現するためのツールとしてCCUSの利用環境を整える必要性も強調。元請企業には現場へのカードリーダー設置など環境整備の強化を呼び掛けた。そのためのインセンティブとして公共工事で「モデル工事の実施や企業評価の導入に理解が得られるよう、地方自治体や地元建設業協会への働き掛けに取り組む」と話した。
     CCUSの技能者登録は年内にも100万人を超える見通し。すべての建設技能者に占める割合は以前と比べ格段に大きくなり、労務費調査でレベル別の賃金実態を正確に把握できるようになってきている。これを基礎データに国交省としてレベル別の「賃金目安」を示すことなどを検討。そうすればレベル間の賃金差が明確になり、能力評価(レベル判定)の普及促進にもつながりそうだ。

    建設工業新聞 2022年9月8日