大林組/万博工事でドローンやDX技術フル活用、作業員管理や渋滞解消に貢献

大林組が2025年国際博覧会(大阪・関西万博)関連工事でさまざまな施工効率化ツールを導入している。工事車両や作業員の管理、工事進捗の把握などにDXツールを活用。万博工事全体で1日当たり最大5000人の作業員が働くため、現場作業の円滑化とともに、作業員の管理や車両の通行経路が限られる夢洲(大阪市此花区)での渋滞解消にも役立てている。
建設工業新聞 2024年10月7日
導入した「工事車両管理システム」は、現場作業の円滑化や工事車両に起因する周辺道路の渋滞発生抑止、車両待機時間の削減を実現する。資材や機材を搬入する場合、車両ナンバーなどを事前にスマートフォンなどで申請。車両が集中しないよう事前に調整する。AIカメラがナンバープレートを読み取り、予約済みの車両だけが入場できる。
作業員の入退場履歴を管理するため、「顔認証入退場システム」も採用した。作業員はどのゲートから入退場してもシステムに登録される。作業人数の把握に利用するほか、作業員の就労履歴として建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録される。
3D設計したウェブモデルを工事管理に利用する進捗管理アプリ「プロミエ」は、大林組が開発したツール。大屋根リングの工事に使用した1万2000個の木材ユニットを工場出荷から現場搬入、現場組み立てまで管理した。
宝飾ブランド「カルティエ」を展開するカルティエジャパン(東京都千代田区、宮地純社長兼CEO〈最高経営責任者〉)が出展する「ウーマンズパビリオン」の施工ではドバイ万博(21、22年開催)の日本館で使用した金属部材約8000個を正確に組み立てるため、2次元コードを添付してプロミエで管理している。
広大な現場の状況把握には、自動飛行ドローンを利用。毎日定刻にプログラミングされた経路から地上を撮影し、点群データに変換する。常に最新の画像や点群データを共有することで、遠隔地からの進捗確認や寸法計測を可能にしている。
デジタルツイン技術を工事管理に生かすアプリ「CONNECTIA」(コネクティア)を活用。自動飛行ドローンで取得した点群に、3D設計したウェブモデルをコネクティアで重ね合わせる。デジタルツイン上に搬送経路を設定したり、重機を配置したりすることで工事の正確なシミュレーションに役立てている。

