日建連首脳会見/重層下請「元請責任増大論」に反論、CCUSさらなる普及拡大を

日本建設業連合会(日建連)の宮本洋一会長と押味至一、蓮輪賢治両副会長が25日に東京都内で開いた理事会の後に会見した。16日と先月26日に行われた国土交通省の「持続可能な建設業に向けた環境整備検討会」のやりとりに触れた。重層下請構造の改善策として、元請に問われる責任がより大きくなれば自然と重層化を避けるのではないかとの見方を示した同検討会委員の意見に対し、宮本会長は「根拠がよく分からない」と真っ向から反論した。
建設工業新聞 2022年11月28日
重層下請構造が話題に上がった16日の同検討会では、重層化の発生要因を元請の責任に着目し解明すべきとの意見が出た。具体的には下請の粗雑工事で元請に問われる責任がより大きくなれば、元請には下請を適切に管理する必要性が生じおのずと重層化を避けるとの見方が示された。
宮本会長は「元請が負う責任への対応に要するコストが小さくなるため重層化が進んだという理屈が分からない」と指摘。下請制度の意義を「建設業に限らず波がある仕事の量をこなすため社会の仕組みとしてある」と改めて説明した。ただ「重層下請によって余分な経費が出ているという理屈も分かる」と述べ、引き続き下請を原則3次以内とする日建連方針の推進に意欲を示した。
先月26日の会合で議論された民間請負契約の在り方にも言及。資材価格の高騰に対応し、発注者側が請負金額変更の協議を拒否するのは法令違反の恐れがあるとした国交省と公正取引委員会の見解に「われわれと方向は同じ」と述べた。
技能者登録数が100万人を超えた建設キャリアアップシステム(CCUS)のさらなる普及拡大にも意欲を示し、以前から提唱している公共工事でのCCUS活用義務化を訴えた。
押味副会長土木本部長は与党が議論を始めた国土強靱化5か年加速化対策の後継計画策定と、同対策最終年度の25年度からの前倒しに期待を示した。蓮輪副会長建築本部長は22年度第2次補正予算案で、日建連が資材高騰に伴う民間投資の下支え策として要望してきた市街地再開発補助金が拡充されたことを評価した。

