日本型枠/CCUSレベル別年収基に標準単価算出、東京地区8施設モデルに

日本型枠工事業協会(日本型枠、三野輪賢二会長)は、国土交通省が昨年6月に公表した建設キャリアアップシステム(CCUS)レベル別年収を基に、仮定の施設規模や施工条件などに基づき型枠工の標準単価を算出した。マンションや事務所ビルなど対象8施設別に平均値(東京地区)として明示。レベル別年収の中程度の収入を得るためには、現行の単価から3~4割のアップになるという。
建設工業新聞 2024年1月11日
三野輪会長は10日開いた記者会見で「材工一式の複合単価で元請側と契約する際、CCUSのレベル別年収モデルを単価に溶け込ませるのは難しい。仮定の建物と仮定の施工グループで算出した仮定の標準単価ではあるが、国が示した年収を実現する上での目安として、発注者や元請側の理解を促したい」との考えを示した。
協会独自で取り組む背景には、入職者が激減する中で技術継承ができなくなることへの危機感がある。現場打ちのコンクリート需要は縮小しても市場自体がなくなることはなく、技能者を確保・育成する上で、入職者を呼び込むための処遇改善は不可欠との考えだ。
中央建設業審議会(中建審)などでの議論を踏まえ、持続可能な建設業に向けて法制度の見直しを進める国交省の取り組みも注視される。労務費を原資とする廉売行為を制限するための指標となる「標準労務費」が今後設定された際、技能者に適切な賃金が支払われていないとして専門工事業者への行政指導などが強まることも予想される。こうした原資を確保するために専門工事業者側から材工コストの見える化を進め、元下間の請負契約の適正化につなげたいとの狙いもある。
型枠工の標準単価では、労務費、材料費、型枠運搬費、一般管理費といった施工費と法定福利費を合算。躯体種別で歩掛かりが大きく異なることから、対象施設ごとに規模・条件や施工班などを仮定してモデル単価を算出した。製造業(従業員100人未満)の高卒者生涯賃金を上回り、レベル別年収の中程度を獲得するような賃金カーブを設定し、躯体種別で異なる歩掛かり・型枠材の準備率などはワーキンググループ参加企業ら7社が提示した平均値としている。

