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    振興基金/CCUSと民間システム連携、共同利用のデータ拡大視野

     建設キャリアアップシステム(CCUS)とAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を通じて連携する民間システムが増えている。運営主体の建設業振興基金(振興基金、谷脇暁理事長)はCCUSと民間システムの相互連携を強め、現場管理の効率化や働き方改革に役立てたい考え。CCUS事業本部長を兼ねる長谷川周夫専務理事は「登録ユーザーの個人情報保護に配慮しながら、積極的にデータの共同利用を進めたい」と話し、2024年度にかけて各ベンダーと具体的な調整を進める考えを示した。
     API連携する民間システムは現時点で13社・14システム。主に民間システムによる入退場管理のデータをCCUSの就業履歴の蓄積に活用できる。各システムでカードタッチ以外に顔認証や電話発信、スマートフォンでの操作などさまざまな入退場管理方法を採用しており、現場特性に合わせて選択できるのが利点。CCUSに蓄積された就業履歴数は直近で月500万件弱で推移しているが、民間システムを介したものは全体の8割を超えているという。
     現場で作成する作業員名簿など労務・安全書類の支援機能を備えた民間システムも一部あり、そのデータをCCUSに反映する機能がある。ただ現状ではCCUSから提供するデータは技能者IDに限られているため、現場ごとに別の民間システムを利用している場合、それぞれでデータ登録の作業が必要となる。保有資格情報や社会保険加入状況など、より幅広いデータを共同利用できるようになれば、データ登録の二度手間を軽減するなどユーザーの利便性向上につながる。
     時間外労働の罰則付き上限規制が4月に適用され、現場などの負担になっている書類作成業務の省力化などが一層求められる。さまざまな民間システムの利用は現場管理の効率化に効果を発揮するが、長谷川専務理事はCCUSのデータとひも付けることで現場管理の「適正さ」が相当程度、担保されると指摘。「単に効率的だけではいけない。より適正に、という観点でもCCUSは有効」と説明する。建設業退職金共済(建退共)と連携した電子申請も、業務負担軽減に大きく寄与するとアピールしていく考えだ。

    建設工業新聞 2024年2月9日