日建連東北/10月24日から6県と意見交換会、時間外上限規制メインに課題共有
日本建設業連合会(日建連)東北支部(勝治博支部長)は、東北6県との2024年度意見交換会を10月24日の福島県を皮切りに開く。時間外労働の上限規制の適用から半年、働き方改革や生産性向上を中心に魅力ある建設産業を目指し議論を深める。現場の完全週休2日の実現へ適正な工期設定、技能者の処遇改善など環境整備を強く訴える。
建設工業新聞 2024年9月27日
意見交換のテーマは▽安定的で持続的な公共事業予算の確保と発注の平準化▽働き方改革・担い手確保への取り組み▽生産性の向上-の3項目。支部の委員会調査で明らかになった課題や状況を説明し、認識を共有する。
相次いで発生する集中豪雨や台風、地震による自然災害を受け「国土強靱化年次計画2024」を踏まえた防災・減災、国土強靱化対策のための県土づくりへ焦点を当てる。安定的・持続的な公共事業の予算確保とともに技術職員の減少への対応を求める。債務負担行為や繰り越し手続きを活用した発注の平準化や適切な発注規模も提案する。
働き方改革では、時間外労働の上限規制に伴う完全週休2日の実現と適正な工期の設定を重点に話し合う。発注者指定型の週休2日確保工事の原則実施やフレックス方式の余裕期間制度の導入を求める。3月改定の「工期に関する基準」や第3次担い手3法の効果が発揮できるよう市町村へ実施状況の確認を要請する。
日建連は技能労働者の処遇改善や建設現場の働き方改革を強化。入職者を確保するため「労務費見積り尊重宣言」や「適正工期確保宣言」に取り組む。技能者の賃上げでは24年に「5%を十分に上回る」賃金上昇率を目指すとともに建設キャリアアップシステム(CCUS)の技能レベルに応じた手当の普及を紹介しつつCCUSの促進に理解を求める。建設従事者の確保に向け、受発注者協働の広報・啓発活動も要望する。
生産性向上では、建設DXやICT施工、業務の効率化の推進をベースに議論を深める。「i-Construction2・0」や東北未来「働き方・人づくり改革プロジェクト」の施策内容を踏まえ、書類の簡素化や業務の効率化、新技術の採用・活用状況で各県の取り組みや課題を確認する。
テーマは正副支部長・委員長会議で決定。6県に先立ち10月7日には東北地方整備局と働き方改革や生産性向上の推進を中心に意見交換会を開く。
各県との意見交換会の日程は次の通り。カッコ内は会場。
▽福島=10月24日(杉妻会館)▽青森=同28日(アラスカ)▽秋田=11月8日(秋田県JAビル)▽山形=同11日(ホテルメトロポリタン山形)▽岩手=同15日(ホテルメトロポリタン盛岡)▽宮城=同19日(江陽グランドホテル)。
日本建設業連合会(日建連)東北支部(勝治博支部長)は、東北6県との2024年度意見交換会を10月24日の福島県を皮切りに開く。時間外労働の上限規制の適用から半年、働き方改革や生産性向上を中心に魅力ある建設産業を目指し議論を深める。現場の完全週休2日の実現へ適正な工期設定、技能者の処遇改善など環境整備を強く訴える。